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生成系AIを含む最新の研究成果を「airCloset Data Science Collection」にて公開

株式会社エアークローゼット(本社:東京都港区、代表取締役社長 兼 CEO:天沼 聰)は、独自のデータ解析・AI開発について紹介する特設ページ「airCloset Data Science Collection」において、生成系AIを含む最新の研究成果を公開しました。本取り組みは、当社データサイエンスチームと、計算型人工知能で世界トップクラスの研究者である明治大学・高木友博教授が率いる高木研究室との共同研究事例の一部となります。

当社では、2014年の創業当初より実サービスへの導入に向けて、AI(人工知能)やデータの活用に積極的に取り組んできました。2022年4月より開始した本研究では、お洋服の仕入れ・パーソナルスタイリング領域において、「ChatGPT」等に代表される生成系AIの活用を検討しました。ファッションの体験データを用いたAI・データ活用には、大きな可能性が秘められているため、今後も実サービスへの導入に向けた研究開発を進めてまいります。

 

■ファッションビジネスにおける「生成系AI」活用の可能性

当社データサイエンスチームと明治大学・高木研究室は、実応用に向けた共同研究を2021年6月より行っています。今回は画像生成AI及びテキスト生成AIを活用し、お洋服の仕入れ・パーソナルスタイリング領域の業務効率化を図る研究を行いました。

<研究概要>

ファッション領域における生成系AIを含むAI・データ活用の最新研究

・最適な在庫を実現する調達支援システムの研究 

当社では、お客様にご満足いただけるよう常に幅広いお洋服のバリエーションを担保しながら、商品調達を行っています。『airCloset』の商品調達では、「着用データ(アイテムの感想や評価)」「購買データ」「レンタル実績」「トレンド」など、様々な要素を考慮して調達方針を立てます。その方針に沿って、当社のバイヤーが調達を行っていきます。バイヤーの意図通りのアイテムの調達を実現するためには、膨大な手間と時間を要します。この業務を効率的に実現するために、データサイエンスチームは、「トレンドの効率的かつ正確な把握と判断」と、自社の「ニーズに適うお洋服の正確な発注」 をサポートするAIを開発しました。

 

・パーソナルスタイリングにおけるコミュニケーション支援システムの研究

『airCloset』が提供するパーソナルスタイリングはお届けする「お洋服自体」とコーディネートの意図を説明する「スタイリングアドバイス」という二種類のコミュニケーションによって成立しています。スタイリングアドバイスについては、知見として正確で、かつ一般のお客様に分かりやすい言葉で伝わることが重要ですが、スタイリストの専門知の検索と文章入力という労力のかかる業務になります。

『airCloset』のパーソナルスタイリングでは、お客様に似合うコーディネートを届けることに加えて、お客様に寄り添ったコミュニケーションを大切にしています。このコメントの作成について、これまで蓄積されたデータをもとにスタイリストによるコミュニケーション業務のサポートを行う言語生成機能を構想し、研究開発を行いました。

 

研究成果については、「airCloset Data Science Collection」にて公開しています。

・URL:https://corp.air-closet.com/data-science-collection/topics/

 

【明治大学・高木友博教授コメント】

本取り組みで完成したシステムは、世界最先端の生成系AIの技術を用いて、以下の2つを実現し、さらに専門家が行うのと同程度の予測や生成の品質と精度を達成しています。

・ネット上の画像情報や言語情報から、背景にあるトレンドを読み取り、未来の需要を予測する

・スタイリストのように、専門知識に裏付けられた着こなしのコメントを生成する

例えば、AIが生成したコメントは、本物のスタイリストが書いたコメントと区別がつきません。これは、生成系AIでも最先端の大規模言語モデルを用い、エアークローゼットが保有するデータでファインチューニングすることで実現しており、1年前であれば実現不可能であった最新技術だからこそできた成果です。

さらに、この難しい課題において、生成品質を実用レベルまで到達させたのは、国内初と言えるでしょう。

■プロフィール

明治大学 理工学部 情報科学科 教授

高木 友博(たかぎ ともひろ)

計算型人工知能の世界トップクラスの権威であると同時に、DXやデジタルマーケティングにも精通。超高精度ターゲティング及びマーケティング全体の高度デジタル化に関する先端的研究を行う。これまで、米国石油資本など国内外の企業との様々な共同研究実績とともに、また多くの企業の顧問としてDX戦略やAIプロジェクトを主導した実績を持つ。カリフルニア大学バークレー校コンピュータサイエンス学科客員研究員、松下電器産業、日本学術振興会プログラムオフィサーなどを経て現任。日本ファジィ学会元会長。国際ファジィ学会元副会長及びフェロー。工学博士。

 

■事業成長を支える、エアークローゼットのデータサイエンス

当社のデータ解析・AI開発を主導する専門チーム「データサイエンスチーム」は、事業成長を加速させるべく、お洋服・コーディネート・物流・メンテナンスなど様々な項目の膨大なデータを解析し、日々研究開発を行なっています。2017年には、高木教授にアドバイスをいただきながらAIシステムの構築に着手しました。実際にこれまで、ファッション領域での「スタイリングサポートAI」や「パーソナルレコメンドAI」、物流領域での「返却予測AI」など、幅広い領域でAIの導入を進めてきました。

近年急速に発展するAI技術は、今後ファッション・アパレル業界において、より多面的に活用できると考えています。エアークローゼットは、サービス開始より約8年をかけて蓄積してきた、600万コーディネートにおよぶパーソナルスタイリングに関する独自データを保有しています。このようなファッションに関する膨大なデータを最大限活用し、今後もファッションテック企業として研究開発に取り組むことで、ファッション・アパレル業界全体のAI・データ活用の推進に貢献してまいります。

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