株式会社エアークローゼット(本社:東京都港区、代表取締役社長 兼 CEO:天沼 聰)は、三菱商事株式会社様(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中西 勝也)、パナソニック ハウジングソリューションズ株式会社様(本社:大阪府門真市、代表取締役社長:山田 昌司)、SBS即配サポート株式会社様(本社:東京都江東区、代表取締役:鎌田 正彦)とともに、宅配ボックスを活用した非対面型交換配送の実証実験を2024年2月1日より開始します。本実証実験には、大きく2つの狙いがあり、ひとつは交換型レンタルサービスにおける利便性の向上、もうひとつは「物流2024年問題」における再配達の低減です。
■非対面での受取・返却の同時対応により、レンタルサービスの利便性向上を図る
当社が運営する月額制ファッションレンタルサービス『airCloset』では、お客様が時間をかけずにファッションを楽しめる体験にこだわり、サービスの改善を行ってまいりました。当サービスは、レンタルするお洋服をシェアリングする循環型の仕組みであるため、お届けするだけなく、返却が必要となります。加えて、返却を確認してから次の配達を行う必要があり、お客様の手もとに次のお洋服が到着するまでにタイムラグが発生します。
そこで、本実証実験では、お洋服の受取と返却を同時かつ非対面で行うことにより、お客様の体験価値の改善に取り組みます。具体的には、お洋服の受取と返却に要する手間や、次のお洋服の到着を待つための時間を解消し、レンタルサービスの利便性の向上を図ります。
また、受取と返却を同時に行う配送はこれまでも行われていますが、そのほとんどが対面で行われているため、不在時の再配達等を避けられず、配送業者の負担となっています。今回の取り組みでは、専用の宅配ボックスを用いることで非対面での受取・返却が完結するため、届け先が不在の時でも確実に配達することができるようになります。
■2024年問題の大きな課題のひとつである「再配達」を減らす取り組み
働き方改革関連法により2024年4月1日以降、運送・物流関連業務従事者の年間時間外労働時間の上限が制限されることにより生じる運送ドライバーの人材不足の課題、いわゆる「物流2024年問題」に関連して、政府は2030年に34%の輸送力が不足すると試算しており、再配達率を現状の12%から2024年度には6%に削減することを目指し※対策を急いでいます。物流の停滞により、消費者の生活にも大きな影響がでることが予想されており、輸送力を不足させないために、運送業者の負担の軽減や分散、物流の効率化、人手不足の解消等、物流業界をはじめ各社が様々な対策を行っています。
これらの問題について、当社ではこれまで、複数の配送会社様(ヤマト運輸様・佐川急便様・スマリ様・CBcloud(Scatch!)様、日本郵便様)と連携し、物流の輸送リソース不足によるサービス配送遅延のリスク分散を実現するなど、受取・返却方法に関する施策や工夫を進めてまいりました。そのなかには、返却(集荷)が発生する特徴をもつモノのシェアリングサービスにおけるより効率的な配送方法の模索も含まれます。
今回の取り組みでは、非対面でEC商品・レンタル商品を発送できるスマリサービスを提供する三菱商事様、スマリサービスに対応する戸建て住宅向け宅配ボックスを開発したパナソニック ハウジングソリューションズ様、即配に強みを持つSBS即配サポート様と連携することで、配達の確実性を高め、不在時の再配達をなくすことを目指します。さらに、これまで別々で行われていた配達と集荷を一度で済ませることで、配送回数自体を減らし運送業者の負担軽減に寄与できると考えています。
当社は、今後もお客様のUX向上を目指し、サービスのさらなる機能追加と品質向上に努めていくとともに、「物流2024年問題」の対応についても積極的に取り組んでまいります。
◆実証実験の概要
対象:戸建て住宅30世帯(一都三県で募集)
目的:レンタルサービスにおける、宅配ボックスを活用した個人宅での非対面型の配達・返送の同時実施による効果検証
検証方法:月額制ファッションレンタルサービス『airCloset』のサービス利用者の個人宅にスマリサービスに対応した戸建て住宅向け宅配ボックス『e-COMBO LIGHT(イーコンボライト)スマリ対応タイプ』を設置し、利用状況・利便性等を比較・検証。なお、本実証実験の結果に基づき、今後の導入是非を検討していく予定です。
検証期間:2024年2月1日~2月29日
※出典:内閣官房「物流革新緊急パッケージ」
(令和5年10月6日 我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議決定)